ミラノダービーのゴール裏コレオグラフィ、最新のやつも上げておくことにします。近年はどっちもあまりピッチ上の成績がぱっとしないということもあって、あまりキツいおちょくりが見られなくなってきているのがちょっと物足りないw のですが、今回はクオリティ的にはなかなかの力作だったと思います。

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CURVA NORD=インテル:più ti guardo e mi consoro, sei più bella che in un sogno(お前を見れば見るほど嬉しくなるんだ。夢の中よりずっと美しいから)

ロマンティックな横断幕の上に4種類のフラッグが波のようにはためいてそれは美しかったんですが、この直後に発煙筒を焚いたおかげで見えなくなって台無しでした。

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CURVA SUD=ミラン:Sovrastiamoli(奴らの上にのしかかるんだ=圧倒してやれ)

モチーフになっているのは、80年代の低迷期(まだベルルスコーニが会長になる前)のダービーで、イングランド代表マーク・ヘイトリーがイタリア代表フルヴィオ・コッロヴァーティを空中戦で圧倒している写真。コッロヴァーティはタブーを破ってミランからインテルに移籍した事実上初めてのプレーヤーだったというオチもあります。最近またクルヴァ・スッドにかつてのクオリティが戻ってきたのは、BB嬢が裏で支援しているからだという噂もあり(ここ数年ウルトラスは一貫して反ガッリアーニ)。□

(2016年1月31日)

By admin

片野道郎(ジャーナリスト・翻訳家) 1995年からイタリア在住。ピッチ上の出来事にとどまらず、その背後にある社会・経済・文化にまで視野を拡げ、カルチョそして欧州サッカーの魅力をディープかつ多角的に伝えている。 最新作は『チャンピオンズリーグ・クロニクル』(河出書房新社)。他の著書に『それでも世界はサッカーとともに回り続ける』(河出書房新社)、『モウリーニョの流儀』(河出書房新社)、『モダンサッカーの教科書』(共著、ソル・メディア)、『アンチェロッティの戦術ノート』(共著、河出書房新社)、『セットプレー最先端理論』(共著、ソル・メディア)、『増補完全版・監督ザッケローニの本質』(共著、光文社)、訳書に『アンチェロッティの完全戦術論』(河出書房新社)、『ロベルト・バッジョ自伝』(潮出版社)、『シベリアの掟』(東邦出版)、『NAKATA』(朝日文庫)など多数。